北九州からのスパイ。札幌を去るまでの記憶。(509〜510日目)


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9月28日(509日目)

北海道札幌市。

すすきのから近い、豊平川の河川敷。
それが札幌に滞在しているあいだ
寝床と決めた場所だ。 IMG_6340いつも橋の下にある階段に
マットを敷いてその上に寝袋だけで寝る。

気温はまだ10度以上あるので
まだ寒くてたまらないほどでは無い。

昨日は色々と札幌の夜の街を楽しみ
まだ二日酔いが残っていたので、
昼ごろまで寝ていた。

今日もある人と飲む約束が入っている。

それは、まだ僕が会った事が無い人

一週間ほど前に、
以前からちょくちょく電話をくれる北九州の
新井さんから連絡が入った。

ウチのお客さんでキミに会いたいって言っている人が居て、
どうやらそいつがキミに会いに北海道へ行くと言っているんだ。
一週間後ならどのあたりにいる予定だい?」

おぉ、それは光栄な事です。
おそらく一週間後なら札幌に居ます。

「そうかい。じゃあ悪いけれど、
そいつに会ってやってはくれないか?
もちろん飯をご馳走する様にも言っておくし、
お土産もちゃんと持たせるからさ。」

いえいえ、そんな。
物は求めていないのでお気遣いは要らないと、
来てくれるだけで嬉しいです。
とお伝えください。

「わかった、じゃあそう伝えておくよ。」

事の発端は
そんなやりとりからだった。

どんな人が会いに来るんだろうか…。

その方は、
北九州から札幌に一泊で来て、
夜ご飯を僕と一緒に食べて翌朝帰るらしい。

僕に会う為だけに来るだなんて。。

この不思議な縁を物語るかの様に
雨上がりの水溜まりが、
空と地面の境目をなくし
また空へと繋がり広がっていた。

IMG_6349

昼ご飯をゆっくりと作って食べていると
新井さんからメールが入った。スクリーンショット 2015-10-08 18.36.49

携帯が通信障害??
どうゆう事だろう。

なんだかよくわからないが、
僕たちが出会えるように誘導してくれるらしい。

夕方頃に落ち合うので、
それまで橋の下でゆっくりと過ごし
パソコンを触ったりしながら待ち合わせ時刻の夕方を待った。

やがて約束の時間が迫り、
新井さんから連絡が入ったので駅前へと向かった。

相変わらず本人からの連絡はなく、
新井さんが気を効かせて事細かに居場所を聞いてくれていた。

何通かメールをやりとりし、
電話も数回しながら南側のロータリーで待ち、
そこから見える建物を新井さんに伝えておいた。

僕の携帯番号は
ブログの連絡先にだって載せてあるし、
なんでいちいち新井さんを通すのだろう??

お互いの距離が近いのにもかかわらず、
九州に居る新井さんにわざわざ連絡するなんて。

ちょっと変わった人なんだろうか…?

僕は新井さんに何度も番号を教えて
本人から連絡する様にと言ってはみたんだけどなぁ…

そんな事を考え、
ちょっと不安に思い始めた時だった。

「こんにちわ。」

振り向くと、言葉を失って驚いた。

なんと、
新井さん本人だったのだ。

IMG_6351

あっちゃー、、やられた〜!

思わず両手を広げて出迎えた。

まさか本人だったとは…。
一旗上げられてしまいました。

手土産には、
九州で有名なインスタントラーメン
「うまかっちゃん」
全ての味を揃えた物を頂いた。
IMG_6386

そうして新井さんにまんまと騙された形で久々の再会を果たし、
札幌の街へと二人で繰り出した。

向かった場所は数日前にお世話になった
「しょうすけどん」

IMG_6288IMG_6359

久々の再会を記念して乾杯!

「今日は私の奢りですから、
どんどん食べてくださいよー!」

そう言って、
ジンギスカンやホルモンを七輪で焼きながら
積もる話を色々と語り合った。
IMG_6353IMG_6355

「あ、そうそうこれ。」

そう言って渡された一枚の封筒。

九州工業大学前で
立ち飲み屋を営む新井さんのお店に、
僕の旅を支援する募金箱が設置されてある。
CA3H0775

それをわざわざ届けに来てくださったのだ。

封筒の中身は見なかったが
おそらく一万円前後が入っているそうだ。

北九州の方々からのバトンが
こうしてまた北海道に居る僕の元に届く。

本当に有難い事だ。

北九州の皆様。
どうもありがとうございます!!
大切に使わせていただきます!

新井さんは
「まぁ、君の手に渡ったから使い道はなんでもいい。
夜のお姉ちゃんのお店にだって使ったっていい。
あ、その場合絶対書いちゃダメだよ」
などと、
相変わらずのいつもの調子で冗談を言い続け
その場を楽しませてくれた。

「おぉ!スタミナをつけるには、
これしか無いんじゃ無いかい?」

そう言って、
そのお店で一番高いヒレ肉の塊をも
注文して食べさせて頂いた。

IMG_6362

新井さんも今後、
世界一周の旅へ出る事を決めたそうだ。

「世界一周と言っても色々な定義があるけれど、
私の場合は行きたい国だけを周るだけで、
それを繋げるとたまたま世界一周になるってだけの話なんだ。」

「けれど、君にとってもそうだが、
やっぱり色々妬みや野次を言って来る人が居る。
飛行機で国を飛ばしたら一周になるの?とか
店をほったらかしてどうするんだ。
店に立て!仕事をしろよ、仕事を!とかさ。」

「こちはもう、仕事をする暇が無いくらい忙しいってのにさ。」

ははは、仕事をする暇が無いっていいですね。

「そうだよ全く。
仕事なんかしてられ無いくらい
やりたい事があるんだ。」

「だから私が言いたいのは要は、
誰がなんと言おうと周りの言う事なんかに流されず、
我々は自分の決めた道を信じて突き進もう。
それしかないと思うんだ。」

まったく、その通りですね。

そんな熱い話をしている時の事だった。

「素敵な話ですね。」

そう言って、
カウンターの横の席に居た女性が
話に入ってきた。

その事がきっかけで、
新井さんが僕の事を紹介してくださった。

荒井さん
「この彼はね、神戸から自転車で
日本一周して来ているんですよ。」

お姉さん
「あら、そうなの。
それであなた達は今日初めて知り合ったの…?」

いえ。
この方とは僕が沖縄の離島へ行った時に
知り合いました。

それから九州を北上した時に
たまたま新井さんのお店の近くに居たので
再び再会した事でもっと仲が良くなり、
今日は僕の為だけにわざわざ北九州から札幌まで
来てくれたんです。

お姉さん
「まぁ、それは素敵なお話ね。
よかったらカンパ、受け取ってくれるかしら?」

えぇ、そんな。
そのお気持ちだけで十分です。

「いいから、これ。はい。」

そう言って手に持っていたお札を見て驚いた。

一万円札

 二枚。

いやいやいやいや…!!!!!

幾ら何でもこれは額が大きすぎるでしょう!
一桁多く無いですか??
さすがにこれは気を使います…

お姉さん
「いいえ。私はこれでも少ないと思うわ。
だって私にはそれがやろうと思ったとしても出来ない
だから、私にとっては
その行動には億の価値があると私は思うわ。

だから、
それを成し得るあなたへの気持ち。
受け取ってもらえる?」

あ、はい、、、。
ほんっとうにいいんですか………?

「ええ。もちろん。
少ないけどもらって頂ける?」

いやぁ、、少なくは無いと思いますが…笑

そうして素直にその気持ちは受け取る事にした。

その行動はとても価値があること。

そう言って下さった言葉が
心底僕の心を動かせた。

日々、出会う各地の数々の人は

励まし、応援、感動、感謝、僻み、妬み、嫉妬。

様々な受け取り方で
自分の感情を見せてくれる人たちの反応はとても新鮮で、
自分にとって”新たな何か”を気付かせてくれる。

新井さんだって、
飛行機代だけで往復おそらく5万円以上も掛けて
北九州からはるばるこの一晩だけの為に来ているのだろう。

”お金の額ではない”

その根底にある

”気持ち”

それが感じられる事に一番価値があり、
この人生での築いた(気付いた)
本当の意味での財産だと思う。

どういう心持ちで
これからの日々を自分があるべきかは、
日々目の当たりにする光景から
言わずと知れる。

僕はお金はもっていないけれど、
人が持っていない物をたくさん持っているはずだ。
その恩に価する行動をこれからしてゆく。
それが何よりの恩返しであると思う。

この気持ちを文字にして伝える事であったり、
各地で語り継ぎ、行動し、さらにそれを連鎖させる。
そうして自分に出来る限りの事を尽くす事が
最も優先すべき事だと近頃つくづく感じる。

それからは、
カウンターで3人方を並べて
酒を片手に語りあった。

お姉さんの名前はクミさん。

IMG_6363

夕方6時頃から飲み始め、
気がつけばもう9時頃だった。

楽しい時間はあっという間に過ぎてゆく。

IMG_6365

くみさんの提案で、
近くに珍しい寿司を出すお店があるらしく、
「そこへご馳走するので行きましょう。」
と、お誘いを頂いた。

僕ら男性陣は、
「いや、そんな事…気を使いますって、、」
とかなんとか言って恐縮していると。

くみさんは女気を見せつけるかの様に
「行きたい?行きたくない??
どっち!!」
と強く言った。

あ、はい!行きたいです!

「よし!じゃあ決まり。そこへ行きましょう!」

そう言って、
僕達かよわい男子二人をお寿司へと招いてくれた。

IMG_6380

その事についてもクミさんは、
『私はこんな気持ちにさせてもらって
逆にあなたに感謝しているし、
応援させてもらえる事自体、私が嬉しいことなの。』

そう言って、
寛大な心の内にある声を聞かせてくれた。

この素晴らしい感性は見習いたいものだ。

お鮨屋へ入り、
いくつかクミさんのお勧めの寿司と
日本酒を頂きながら
美味しいお寿司をたべさせてもらった。

IMG_6369IMG_6372IMG_6373どれもこれも…

 絶品!!

トロは二枚で、
上に乗ったトロが軽く炙られ
口の中で香ばしさと生のネタが絡む感触が
口の中で新しい食感を生み出す。

軍艦もノリを使わず、
少量のご飯の上に多くの具を乗せ、
素材の味を出来るだけ味わえる様になっている。

見た目も一般的な寿司より
変わっていて、
クミさん自身はこれを
「デザイン寿司」と言っていた。

IMG_6367IMG_6368

カウンター6席ほどで、
座れば後ろの壁が背中に付くほど
店内はとても狭い空間だが、
これがまたこぢんまりとして
いい雰囲気を醸し出す。

値段も高過ぎずお手頃な価格。

「じょうれんや」

IMG_6378

このお店は
今年の春にオープンしたばかりらしく、
店内はとても綺麗でいい空間。

店を出る頃には、
時計の針は丁度0時を指していた。

新井さんは翌日の午前中に福岡へ帰って
そのまま仕事の会議が待っているらしく、
その場で新井さんと別れる事になった。

「いやぁ、
色々と話したい事は山々だったけど、
実際会うと何から話していいのかわからんもんだね。

まだまだ沢山話したかったが、
明日の仕事はどうしても外せないので
ここで帰る事にするよ。

まぁいずれにせよ、
また何処かで、
必ず。
スパイの様に目の前に突然現れます
。」

そう言って笑い、ホテルへと帰って行った。

新井さん。
まさか遠く離れた北海道で
あなたに再開するとは思いもよらぬ出来事で、
とても感動いたしました。

また、何処かで酒を飲む日が来るのを
心待ちにしております!

クミさんは
寿司屋からすぐ近くのBarにも
行ってみましょうと誘って下さって
次のお店へと向かった。

「Micci’s(ミッチーズ)」

IMG_6384

スクリーンショット 2015-10-09 22.00.47
しょうすけどんやほっこり酒場などのお店は、
ココから150m圏内で近所にあり
この界隈の店の人達の話は
どの店の人の名前を挙げても通じるようだ。

クミさんはビールを一杯飲むと、
眠たくなってきたのでと言って
タクシーを呼んで帰ってしまった。

お代は僕が次に飲む分までをも
気を利かせて支払って頂いていた。

クミさん、
何から何までこの日はお世話になりました。
新井さんも忘れられない一夜になったと
後日頂いた連絡で喜んで居られました。
どうもありがとうございました!

クミさんが帰ってから、
カウンターでビールを一人飲んでいた。

もうこの時間帯はいつもの如く、
酔っ払いも深くなり何を話したのか記憶が曖昧だ。

お店のマスターのミッチーさんと話していると
自転車を見せてと頼まれたので、
しょうすけどんに置いてあった自転車を持って来て
見てもらった。

Micci’sのステッカーをもらったので
それをこの場で貼ることにすると、
店長のミッチーさん自ら直接リアカーに貼り付けてくれた。

IMG_6570

クミさんに頂いていた分のお酒を飲み干し
やはり今夜もいつもの河川敷にある橋の高架下に
断熱マットを敷いた上に寝袋に潜り込み就寝する。

驚きの連続の一日が幕を下ろした。

もう札幌での予定はなくなった。
翌日は札幌滞在最終日にしようと心に決めて
眠りに落ちた。


9月29日 札幌最終日 (510日目)

今日も昼頃に河川敷の橋の下で目が覚めた。

河川敷の歩道には犬を散歩したり、
サイクリングを楽しむ人にランニングしている人、
色んな人が通りがかる。

そんな中でいつも昼までぐっすり眠っているのだ。

IMG_6387今日は札幌滞在最終日。

札幌でお世話になったお店にお礼参りする夜には
まだまだ時間があった。

ドトールカフェに入ってコーヒー一杯だけを頼み、
電源をもらえる席に座って
外が暗くなるまで編集作業をしていた。

IMG_6388

夜になってから行動開始。

まずは連日お世話になった
しょうすけどんでご飯を食べることに。

IMG_6288

アフロヘアーの店長ルイくんも
「おー!よし!またきたね!」
と言って顔を覚えてくれていて
笑顔で挨拶をしてくれる。

また来ちゃいました。
このお店にはお世話になりっぱなしだったし、
今日は札幌最後の夜なので挨拶しに来ました!

今日も活気のある店内。
唯一空いていたカウンターの右端へ座った。

このお店では、
ちゃんちゃんこが数十枚常備されていて、
寒い日にはそれを羽織って飲むことが出来る。

なんだか、
コタツに入って親戚のおじさんと飲んでいる様な
和やかで暖かい雰囲気のある店だ。

IMG_6389

常連さんが多い様で、
色んな方が出入りするがみんな顔見知りで
挨拶を順番にする光景をよく見かけた。

ここを訪れた初日にいくら丼やお酒をご馳走になった
マナブさんも常連さんの一人らしく、
この日またマナブさんに再開することが出来た。
IMG_6294

こうして”また会ったね”と言って
喜び合えることがとても嬉しく思うことの一つだ。

しょうすけどんでご飯を食べて
次は2階にあるほっこり酒場へ。

ほっこり酒場へ入りカウンターの中には
以前家に泊めてくれたタカくんが立っていた。

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家に泊めてくれたり、
これから向かう村の集まりにも誘ってもらい、
タカくんにはとても札幌でお世話になった。

今年の冬期は、
車で2時間の距離にあるニセコに滞在しているので、
札幌に出かけて来た時は必ずこのお店にも帰ってくるだろう。

札幌で起こった
一つ一つの思い出を思い返しながら、
重い腰を上げられずに居た。

やっと街を出る決意を決めて店を出たのは1時頃だった。

近くの漫画喫茶まで移動し、
翌日の新十津川にある村への移動に備えて
ようやく眠ることにした。


次回予告

「今期の旅〜最終章〜Nijinos村。」
自給自足を目指す村づくりをしている若者たち。
27才にして2代目村長。
馬、ニワトリ、猫、犬、仲間。
共に暮らした10日間。


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