11月11〜16日山口県〜島根県(185〜190日目)

 

11月11日(185日目)

山口県豊浦町
小串うしろはま公園で目が覚める。

ここから少し先に
角島へ架かる綺麗な橋が有名なので
そこへまずは海岸沿いに向かう。

海岸線を走っていると
車が前方に停まり、中から出て来たお母さんに
声をかけられた。

弁当にみかん、あめ玉などを持たせてくれ
ジップロックに入った弁当箱まで
そのまま丸ごと頂いた。

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ちょうど腹が減っていたので
自転車からも降りずに
その場で立った状態でモグモグ食べる。
IMG_3783.JPG手作りの弁当は
ヘルシーでとても美味しく頂けた。

すると…

またそのお母さんが引き返して来て
お茶とスポーツドリンクをどこかで買って
わざわざ引き返して持って来てくれたりも。

「ちょうどとてもお腹がすいていた時だったので、
そのまま頂いてます!おいしいです!」

そう言うと、
助手席のおばさんの分の弁当まで出してきて
それまで持たせてくれる。
IMG_3784.JPGこんなにもらっちゃっていいんですか?!
そういって驚いていると
また車をゴソゴソ探り出し
トイレットペーパーとティッシュペーパーまで
何かあったときの為に持っておきなさいと渡してくれる。

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もう、車の中の物すべて
ここに置いて行ってしまうんじゃないかって位の
勢いで色んな物を持たせてくれた
とても、親切なおばちゃんだった。

沢山もらったので荷物を整理し、
自転車から降りて地べたに座り
海岸線沿いでゆっくりと食事して再び前へ。

途中、立ち寄った道の駅のトイレから
角島大橋が姿を見せ初めた。

道の駅、北浦街道豊北。

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ここでは何故か隕石が売ってあった。

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108万円と超高価な値段。
とんねるずの男気軍団しか買わないだろ。

角島大橋付近から道は険しくなり
アップダウンが増えて来る。

山口県を越えるまでずっとその調子
登ったり降りたりの繰り返しの日々だった。

『角島大橋』
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角島大橋を撮影していると
20歳の若い日本一周チャリダーと遭遇。
DSC_0008.JPG彼はこれから沖縄方面へ行くらしい。

そりゃそうだ。
こんな時期に野宿チャリダーが
北へ向いている方がおかしい。

チャリダーの人達が全員聞いて来る言葉がある
「そんなに荷物積んで、一体何が入ってるの?」

リアカーを牽いたスタイルのチャリダーは
滅多に見かけないのでみんな興味深々になって聞いて来る。

リアカーの中は自転車の修理工具と食料庫、調味料。
あとは、ソーラーパネルのバッテリーなどが入っている。

少しの間チャリダーと話してから、また前へ。

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登りか下りが多い山道を進み続け
この日は山口県の長門市で日が暮れ
運動公園を見つけて就寝。


11月12日(186日目)

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日置総合運動公園。

広々とした静かな公園だった。

この日もせっせと前へ進む。
道は相変わらず登って下っての繰り返し。

近頃、太陽も5時頃には
山に隠れて暗くなり
一日で可能な行動範囲が狭くなって来た。

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この日は萩市まで進み40kmも進めない
非常に辛い道程だった。

夕方に地元のスーパーで買った
激安の刺身をゲット。
IMG_3800.JPG新鮮な魚を使った刺身丼に
ブリのカマを200円で買っておいた物を使って
魚のダシを取ったみそ汁を作って頂く。

萩市の公園で調理して食べている所へ
少し雨がパラついて来た。

図書館も併設されている公園だったので
この晩はテントを張らずに
図書館の大きな屋根の下で野宿する事にした。

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気温がまだ5度前後なら、テントが無くても
マットを敷き、夏用と冬用の寝袋の
2枚重ねだけで寒さは凌げ、快適に寝る事が出来る。


11月13日(187日目)

図書館が開く時間までに
荷物をまとめて出発した。

小雨がパラついていて
この日も天気はよろしくなさそうだ。

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徐々に気温が寒くなって来ているのが
肌で感じられる。

強い海風に、身体の芯から冷やされる。

風通しのいいスポーツTシャツだけでは
寒くて耐えられなくなってきたので
ここあたりでナイロン製の風よけの上着を購入。

準備を整えて
さらに東を目指した。

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途中、道の駅発祥とされる場所を発見。
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よく利用させてもらう道の駅。
発祥の地は、どんな場所なのかと
立ち寄って見学。

温泉もあったり色々と地元の物産も売っているが
なんてことの無い、普通の綺麗な道の駅だった。
IMG_3809IMG_3808その道の駅を出てからすぐ、
おじさんが後から車で追っかけてきて
話しかけて来た。

おじさんも35年ほど前に
自転車で日本一周を成し遂げた方だった。

おじさんの夢は
日本一周で集めた写真や物を展示し
自分が旅をした中で集めた物達の
資料館を作りたいんだそうだ。

そんな事を書き綴ったチラシをもらい
歳をとってもまだまだ元気で
夢のあるおじさんと立ち話し。
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昔は道の駅や、
道路も整備されている所も少なかっただろう。
自転車の性能だって全然違うはずだ。

現地でバイトして資金を貯めつつ周って
3年ほどかけて日本を一周。
総距離33,122km。

いやぁーすばらしい!

10分ほど話して
おじさんに元気を分けてもらい
また、進み始めた。

海岸沿いに出て
久々の平坦な道を快適に走る。
すると、何も無い海岸沿いにぽつんと一件の
リサイクルショップを発見した。

今朝に上着を買ったけれども、
半ズボンにタイツを履いただけでは
足下も寒くなり、耐えられない。

なにか良さそうなズボンは無いかと探しに
立ち寄ってみる事に。

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すると、お店のおじさんが出て来て
風よけになりそうなズボンを一緒になって
探してくれたけれども、
結局良さそうな物は見つからなかった。

外へ出ると、店のおじさんに
「タイヤ、パンクしてない?」と指摘された。
確かめてみると…
たしかに、パンクしてしまっている。

急遽、その場で修理させてもらう事にした。
かじかむ手で修理していると、
おじさんが気を利かせて
あたたかいコーヒーを入れてきて下さった。
IMG_3815IMG_3814数多くのパンク修理をして来た中で
一番、印象に残る修理だった。

冷たい風が吹く日の温かいコーヒーは
それほどありがたかった。

靴もこの場所で履き替える事にした。

サンダルのビンディングシューズは
霜焼けになりかねないので普通の靴に履き替えた。
IMG_3816さっき日本一周を成し遂げたおじさんは
足が凍傷になって20年ほど
足がおかしかったなどと言っていた。

自転車のペダルへの力が
今までより入りにくいけども、仕方がない。
足が動かなくなるよりマシだ。

リサイクルショップのおじさんが
また家から出て来て
「お金では買えない経験をしているだろうから
ちょうど良いと思ってね、よかったらこれ読んで。」
そういって「お金で買えないもの」と書いた
冊子をもプレゼントしてくれた。

 その店を出てからすぐに
歩道が細くて車道しか通れない
トンネルが続く。
IMG_3823反射板をつける為のポールがリアカーに
引っかかって通れない。

止む終えず、ピカピカ光る赤いライトなどをつけて
車道へ自転車を降ろし、押して歩いた。

須佐駅の前で昼食をとっていると
タクシーの運転をしているおじさんに声をかけられて
弁当を食べながら話をする。

とてもいい人で、今夜はこのまま行けば
この先に田万川温泉ってのがあって、
その横にキャンプ場もあって泊まれると思うから
そこで宿泊したら良い。と教えてくれた。

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日中から10度前後だったこの日は
寒くて寒くて仕方が無かった。

温泉で温もってから寝る事にしよう。
そうして温泉へと向かってみた。
IMG_3826川を越えた所に温泉が見えた。

大人400円の海水が混じり
しょっぱく鉄分も多く含んで濁ったいい湯。
1時間半程ゆっくりと湯船に浸かって
一日の疲れを取った。

温泉は寒い時期に入るのが一番。

冷たい風を頬に感じながら
温かい湯船に浸かると
もう、ため息しか出ない程の安堵が訪れる。

ポッカポカに暖まって
隣の公園でテントを貼り
立派な炊飯場を使ってあたたかい汁物を調理。

電気もコンセントも完備していたので
快適にブログ更新する事が出来たのだった。
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11月14日(188日目)

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霜と結露を防ぐ為に
屋根の下で貼ったテントで目が覚める。

昨晩の春菊と大根などを
白だしとカツオだしと醤油で煮込んだ
味の染込んでいる汁物とご飯。

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夏には汁物の料理なんて
暑くて作っていなかったけども
この季節は温かい汁物が一番。

今日も山道に挑む。

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出発して間もなく島根県へ入った。
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登っては下り、また登っては下る。

狭いリアカーギリギリの歩道を
トンネルを押して歩く事も。
IMG_3835.JPGDSC_0012.JPG山、海岸沿い、国道を逸れた田舎道。

気の向くままに一日走った。

田舎だし、山道では人が全く居ないので
話しかけられる出会いはもちろん少なくなってしまう。
IMG_3840.JPGIMG_3843.JPGIMG_3841.JPG日が暮れた頃に
海を見渡せる良い道の駅を発見。

今夜はそこに停泊する事にした。

丘の上にある道の駅は
海から吹き上げる潮風がキツく
テントの中で晩ご飯を調理。
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暖房にもなるからいいけれども
テント内が結露して
水滴が天井に発生してしまうのが難点だ。


11月15日(189日目)

島根県浜田市の道の駅。

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出発してから
昼過ぎに津江市へ入っていた。

風車が並ぶいい景色。

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波が高くサーフスポットになっている様で
20人程のサーファー達が自然を相手に遊んでいた。

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以前まで2割程だった紅葉も
徐々に山を綺麗な色に染めあげてゆく。

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この日は、温泉津(ゆのつ)という地名の場所に
停泊する事になりそうだ。

名前からしても温泉がある匂いプンプン。

到着してみると
やっぱり温泉街になっているみたいだ

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今夜もゆっくり温泉に浸かって
身体を温めてから寝る事にしよう。

古びた雰囲気の温泉街を歩き
源泉が出る温泉を探した。
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元湯を発見。
値段を尋ねると380円と安い。

早速、温泉に入る事にした。

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扉を開けると5段ほどの石段を降りて
3歩ほどの辺りに湯船がある。
20畳ほどのスペースだが、シャワーは無い。

左から座り湯、中はぬる湯、右奥が熱い源泉のお湯。

一番暑い場所で45度ほどある。

この日はこれでも温度が低いらしかった。
熱い時は49度もある時も多々あるらしい。

温泉には地元の人が多く
ほとんどの人が毎日来ている様子。

毎日来ている近所さん同士なので
いろんな会話が聞こえて来る。

常連の人達は
「お、今日の湯はぬるいなー!」
と必ずみんな言う。

「今日は週末だから他の宿に湯を
沢山分けているからぬるいんじゃなぁ」と
湯に対しての感想がやたらと聞こえて来る温泉だった。

2時間ほども出たり入ったりして
長時間、温泉をじっくりと堪能。

近くの浜辺で今夜は眠る事にした。


11月16日 暖炉のある小屋 (190日目)

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温泉津の浜辺で一夜を明かし
曇り空の中、出発した。

一つ目のコンビニで休憩していると
神奈川から来ているチャリダーに出会った。
IMG_3861.JPGこれから石野銀山へ向かうそうだ。

自分も看板が見えて行こうか迷ったが
8kmほど内陸に進まなければならないので
往復16kmともなると、億劫で諦めた。

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やがて、見覚えのある建物が見えた。

『島根サンドミュージアム』

ここは10年前に始めて一人旅した時の事。
何故だか少女マンガの「砂時計」という本を見た時に
日本で一番大きな砂時計がある事を知った。

一度ひっくり返すと
一年もの時間をかけて落ちる砂時計が
なんだか見てみたくてここへ立ち寄ったのだった。

北海道最北端までヒッチハイク旅だったが
神戸から北海道とは逆のこの場所まで来て
この場所から日本の一番北まで向かった思い出の地。

「おぉ〜、なつかしいなぁ〜。」
思わず、そんな声が漏れてしまう。

この土地でヒッチハイクをしていた時に
暇があって、ただドライブをしていたおばさんに
乗せてもらい、温泉やら、温泉の食堂で
唐揚げ定食をご馳走してくれたりして
それからここへも連れて来てくれたんだっけなぁ。

あれから10年。
携帯を紛失やら破損してしまって
携帯を何度も変えてきた今では
あのおばさんの連絡先は残っていない。

元気にしているんだろうか…?

懐かしい思い出が
また、沢山浮かんで来る。

10年経ってもまだこんな事やってんのか。
なんだかそう考えると、
相変わらずな自分におかしくなってしまった。

昼過ぎに浜田市へ入り、イオンの外のベンチで
野菜ジュースを飲んで休憩していると
一人のお母さんに声をかけられて話しをしていた。

お母さんもよく車であちこちへ旅行するそうで
つい最近も北海道へ行ったりと行動的な方で
意気投合して話していると、

「野宿してるなら、ウチの小屋
泊まっても構わないけど?
どうする?ウチへ来るか、先を急ぐ?
私はどっちでもいいわよ。」

いきなり、そんなお誘いがきた。

まだ今日は全然進めてないし
どうしよう…。

少し考える事にして
そのお母さんは買い物に行った。

家は来た道を2kmほど戻った場所で
行くには楽な距離で問題はない。

一番気になるのが
小屋」と言っていた事だ。

どんな場所なのか、

…とっても気になる!!

よーし、気になったら行く他無い。
また、お母さんが買い物を終わらせ
返事を聞きに来るまで待つ事に。

先ほどの、お母さんが戻って来て
一日、お世話にならせて下さいと言うと
ある程度の道を教えてくれた。

教えて貰った通りに行くと
その場所はあった。
IMG_3870.JPGIMG_3869.JPG

小屋…??
家じゃないのこれ??笑

まさかまさかの
立派な小屋。

てゆうか、家じゃん!

お風呂とキッチンが無いくらいで中も立派だ。
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なんと言っても
この小屋で一番気に入ったのが
薪を燃やす暖炉があった事だ。
IMG_3863.JPG北海道から直送してもらった代物らしい。

これなら夜も暖を取れて
快適な夜を送れそう。

シブいシガラキ声のお父ちゃんが
無理矢理に太い丸太を入れようと苦戦し
二人であーでもない、こーでもないと言いながら
のこぎりで枝を切り落としてやっとの思いで入れたり。

IMG_3873.JPG暖炉の上にはヤカンを乗せて
熱いコーヒーがいつでも飲める。

とても居心地のいい場所。

夫婦は気を使って御飯時まで
その小屋に一人にさせてくれた。

ひたすら暖炉に向かって暖まり、
火が弱くなれば薪を割って入れる。

火をいじるのが昔から好きだった。
中学一年の時に近所の森でたき火をして
山、一つを燃やしてしまったほど。

それくらい火をいじるのが好きだ。

焼肉の牛角に6年間バイトしていた時も
ひたすら炭に火をつけるポジションを進んで選んだ。

とにかく、火を燃やすのが好きだった。

そんな自分にとって、
「燃やしたい欲」を充分に満たせる場所であった。

夕食時にお母さんが
晩ご飯を持って来てくれた。

IMG_3876.JPGIMG_3877.JPG暖炉で熱々のシチューに
ヒラメの干物を焼く。

他にはお餅や一品料理もいくつかあり
まさに、この上ない贅沢な夕飯だった。

ヤカンのお湯で持っていた焼酎を
お湯割りにして魚をつまみに飲む。

最高の一晩。

音楽を流し、暖炉にちょいちょい薪を入れて
ブログを編集しながら酒を飲む。

小屋にはパチパチと燃える木の音が響き
夜遅くまで薪を入れ続けただ燃える火を
ずーっと見つめていた。

静かな夜だった。

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