10月25〜30日 南北大移動開始。鹿児島〜宮崎(168〜173日目)

10月25日(168日目)

朝8時頃。ようやく鹿児島へ戻ってきた。
3ヶ月ぶりの本土へ帰って来た。

よーし、じゃあ始めますか!

って重たぁーっ!!!

久々に乗る超重量級の自転車の重さにフラつきながら
重い足取りを前へ進め始めた。

火山灰が道路の角に溜まっている
鹿児島市辺りの象徴的な道。

IMG_3580.jpgこんな道の国道などを走ると夕方頃には
喉が乾いたりイガイガしたり痛くなったりもしてしまう。
極力、鹿児島ではマスクがあった方が良さそう。

まずは、実家から送ってもらった冬服を
郵便局で受け取り荷物を詰め込む。

母親に余分な荷物は邪魔になるから
送って来ないでくれと言っていたけども案の定。
余分に多く服を送りつけて来た。

冬服はただでさえ重ばるのに…

母親としては
心配でやってくれているんだろうけど、
こればっかりは困った。

車で旅をしているんじゃないんだから
荷物は無限には乗らない。
ズボン一つのスペースを鞄の中で作るのは至難の業。

せっかく送ってくれた物だし
使える物を捨てる分けにもいかず
文句をブツブツいいながら詰め込む。

なんとかパンパンに荷物を詰め込み出発する事が出来た。

今回の九州は鹿児島から宮崎、大分と東海岸線沿いを北上する。
鹿児島、本州最南端の佐多岬は山道が険しそうで諦める事にして
手前の鹿屋を通って宮崎方面に入る事にした。
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出発してから早々15分。
国道を進んでいると何やら分かりにくい道が出て来た。

そこから先は車専用道のトンネルになっているようだった。

あちゃー、これじゃあ通れないなぁ。
そう思い立ち止まっていると。

すると、そこの目の前にあったお菓子屋さんから
ちょうどおじさんが
車椅子のおばぁさんを押して店から出て来た。

こっちを見るや否や、何のためらいもなく
「お、あんた、ちょっとこっちへ来なさい。休憩休憩。」と
店先に椅子と灰皿とコーヒーを出し始めた。
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休憩も何も、さっき動き出したばかりだったが
無視して行く訳にも行かず、
せっかくだし、立ち寄って行く事にした。

急遽、話し好きなおじさんと知り合いのおばぁさんと
道端でコーヒーを頂きながら話し込む事になった。
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お婆さんは自分がタバコを吸おうとする度に
「ほれ、アンタも吸いなと進めてくる。」
おじさんが「もらっときな、もらわなきゃいつも怒るんだよ」と
説明してくれる。
おばあさんはとても人懐っこい明るい方だったが
何を喋っているのか、歯がないからか、なかなか聞き取れない。
だんだんと馴れて来てある程度分かる様になって来たが
それでも6割ほど分からない。

お婆さんは私も昔は色んな仕事をして
色んな場所へと行った事を話してくれたり、
旦那さんが奄美大島出身らしくて
奄美大島の方言などを永遠と教えてくれた。

鹿児島の灰が降る歌なども歌って踊って披露してくれて
その歌詞をメモしなさいと言われ、白紙に歌詞を書いた。

今日も降る降る灰が降る
桜島から灰が降る
雨も降らんのに傘さして
さつまおいでよどこへゆく
あぁ桜島桜島、どうかしずかして

お茶目で無邪気なおばあさんの歌と踊り。

ほっこりした天気の昼下がりの国道は
とっても和やかな雰囲気に包まれた。

おじさんも、鹿児島特産のかるかんなどの和菓子を作る和菓子職人で
全国の百貨店などへ出向いては物産展でお菓子を売っているそうだ。
「神戸なら、元町のそごう!大丸!あそこはいったね〜。
神戸牛もどこどこの店で食べたけど、
お肉ももちろんおいしいんだけど、そこのエスカルゴが絶品だったなぁ。」
など言って神戸に行ったときの話を聞かせてくれる。

「物産展にも出るし時々色んな中古品を売ったりして
バザーみたいな事もしてるんだけど、
釣り竿も何本かあるからキミにどれか上げよう。
最近はね、そこらへんで30cmくらいのサバが釣れちゃうんだよ」
そういって、近所の海の連れる魚の事なども聞かせてくれた。

お昼頃だったので
「弁当を食べるから、あんたも食べて行きなよ」と
おばあさんが弁当を御馳走してくれることになった。

おじさんが弁当を買って来てくれるそうだ。

おじさんは身支度をしに店の中へ入るついでに、
「よかったら、中を見て行きなよ」と店内へ入らせてもらった。

すると、おじさんはキミをビックリさせちゃいけないからと
おばあさんについての注意を言ってくれた。

おばあさんは転換の病気を患っていて、
いつ起こる分からないので、そうなったとしても
一時的に身体が引きつけを起こして伸びて固まったりするけれども
時間が経てばもとに戻から安心して。
だから、弁当買いに行く間は見てやっててね。と
言い聞かせてくれた。

弁当を買いに行っている時も
おばあさんは変わらず話を続けて
発症する事は無く、一安心。

弁当を3人で道端に置いた椅子とテーブルを囲んで頂いた。
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「忘年会があるから、年末に来なさい」 と無茶ぶりされたり、
「彼女が居るのならこれを上げなさい。」
そう言ってブローチとピアスも手渡してくれた。
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弁当が食べ終わり、そろそろ出発時かな。

そんな雰囲気になった頃に
おじさんが釣り竿尾を4本出して持って来た。

「この中だとどれがいい?」

そう聞いて来るので、
長い竿は持ち運びに困るから先が少し折れてしまって
その中では一番コンパクトな竿を選んだ。

リールも付けてくれて
「あ、そうそう仕掛けも必要だ。」
そう言ってサビキカゴに針などの仕掛けまで渡してくれた。

「じゃあ、これで500円でどうだい?」

えーっ!!さっき「上げるよ。」って言ってたのに
話が違うじゃないかぁ!!

と言いたい所を、グッと我慢しまして
それをまんまと購入。
まぁ弁当までご馳走になったんだ。
それくらいお返しとしてしてもいいじゃないか。

和菓子屋の憩いの場を出る直前、
おじさんが回り道を丁寧に教えてくれた。

地図を見ながら「ここを通って、左に曲がって
突き当たりを右ね。それから〜あ、そうそう。(ちょっと戻って)
この川にはアヒルが必ず4匹いるよ。それでこっちに行く。
でも逆のこっちへ行くと今日おじさんが夕方に釣りに行く場所ね。
あ、最初の曲がり角にはクリーニング屋があって〜」などと言っている。

え、そこでまた初めに戻っちゃうの?!(笑)
ほとんど道の説明になっていない。

ある程度、方角がわかったので出発。
感謝と別れの言葉を告げ
自転車旅再会の一日目をスタートした。

ちなみに川にアヒルが4匹
必ずいるのは本当だった。
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錦江湾(鹿児島湾)の海沿い、
見事に根元からすべて見える桜島を右手に見て霧島市方面へ。
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車の中から「頑張れー!!」と言ってくれる人や、手を振ってくれる人。
子供を喜ばそうとシャボン玉を運転しながら膨らませている人。
めちゃくちゃ指を突っ込んで鼻くそをほじくってる人。
驚いた顔をする人。クラクションで応援して来る人。
両手をハンドルから離して叩いている人。(いやいや、ちゃんと運転して!)
微笑ましい笑顔で見て来る人達。

また、この生活が始まった。

いつでも、誰かが見ている。
ならば、いつの時でも胸をはって居られる自分で居たい。そう思う。

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(※ちなみに、四国で運転手がこっちを見過ぎてしまい
脇見運転で前の車に追突し、事故が起こってしてしまったこともある。)

霧島市を越えて垂水市へ入り
一日目は60kmほどの走行だった。

みかん畑が多い集落を通ると
道端で小振りのみかんが10個ほども入ってある物が
なんと、100円で売っていた。
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安い、安すぎる!
そして、程よく甘酸っぱくておいしい。

この日は霧島を望められる、
深港のすぐ横にある芝生の広場を寝床に確保。

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久しぶりの自転車の重量に膝が付いて行かなく、夕方には少し傷むほどで
これから先の道程が思いやられた。

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10月26日(169日目)

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朝、テントから出ると
モクモクと噴煙を上げる桜島が目に入った。

再回二日目からは、
宮崎まで黙々と自転車を走らせる。

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この日は坂が続く峠などが多く、久々の峠越えに苦労した。

途中、休憩したスーパーで出会ったおじさんにステッカーを渡すと
「ステッカー代だ、これで美味しいものでもくってくれ」
そういって1000円も頂いたりなんて事もあった。

昼頃、峠を押して上がっていると
突然の雨に襲われた。
急いでカッパを着て峠を越える。

坂を越え、麓にあったコンビニで雨が収まるのを待ったが
服は雨に濡れて冷たくなるのでとても寒い。
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雨も止んで再び走り出し
数十kmは知った夕方6時頃。

自転車をひたすら漕ぎ続けていると
いきなり力が入りづらくなって貧血の様な症状に襲われた。
これは、身体のエネルギーが足りていない証拠。

頭では動けると思って
身体を無理矢理に動かそうとしても
もう力が全く入らない。

少し休憩し、寝られる場所を探しはじめた。
雰囲気的には公園などなさそうな田舎。
寝床があるのか心配だった。

少し進むと、用水路の上に組まれたやぐらを見つけ
やっとその日の移動を終えられた。

水辺だった夜は冷え込んで寒さに縮こまった。

今後の野宿生活も夜の寒さ対策を
色々改善しなければこれからの季節は寝れなさそうだ。

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10月27日(170日目)

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この日も黙々と前へ進む。

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12月15日からニセコで仕事が始まる。

単純計算で一ヶ月半。
45日間の中
京都の舞鶴へ行き、フェリーで北海道まで向かい
それからニセコに入らなければならない。

なるべく早くいかなければ。
雪が積もってしまうと
自転車では北海道に入れなくなってしまう。

この日は珍しい地名を発見。

志布志市布志町志布志
(しぶしししぶしちょうしぶし)

なんともややこしい地名。

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出発してから3日目でようやく
県をまたぎ宮崎へ入った。

夕方に日南市の海沿いに、寝られそうな場所を早めに確保。
明るいうちに野菜盛りだくさんの焼きそばを調理して
早めに晩ご飯を済ませた。
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宮崎県には、サーファーの司さんと言う知り合いが
神戸から宮崎へ移り住んでいたので、
久々にテントの中から就寝前に連絡を入れてみた。

司さんは、たまたま仕事が翌日休みで
これから通る道沿いでサーフィンをする予定だったらしく
そこで会える事になったのだった。


10月28日(171日目)

朝目が冷め、
待ち合わせしていた
サーフスポットまで自転車を走らせる。

宮崎に入った途端、
サーフィンのメッカなだけに
激しい波がたっている。
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20kmも走らないうちに
その目的地が見えて来た。
DSC_0276.JPGDSC_0279.JPGおぉーやってるやってる。

平日だと云うのに
30人ほどのサーファーが海へ入っていた。

久々に司さんと再会。
毎週毎週好きな事が、好きなだけ出来ているだけあって
神戸にいるときよりも顔は生き生きとした表情だった。

元気そうで何より!

サーフボードとウェットスーツを借りて
さっそく海へ。
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念のため、取られては困る貴重品などは
車の中に置かせて頂いた。

これでサーフィンは人生で3度目の挑戦
結果は…

惨敗。

全く立てない。

宮崎の中でも上級者向けのポイントで
なかなか乗りこなすのは難しい場所らしい。

波に乗りに出たというよりは
波に飲まれに行ったと言った方が正しいだろう。

それでも自然を相手に
何かを楽しむというのは
すごく気持ちのいいことだった。

人が多いので、誰もいないポイントに移動。
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そこも上級者向けの場所だったので岸で待つ事にした。
DSC_0303.JPG岩が目前の危険な場所。
乗っていい波を見分けなければ
ゴツゴツした石の上に叩きつけられてしまう。

それでも、司さんは軽々と乗りこなしていた。
DSC_0293.JPG波乗りしている姿を横目に
暇つぶしにバランスストーンアートに挑戦。

崩れやすい石だったために
点と点の絶妙なバランスで積む事が出来ない石だった。
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その晩。

司さんのサーフィン友達の方が
近くで別荘を持っているらしく
そこで宿泊させてくれる事になった。

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歩いてサーフスポットまで行ける距離にある
田舎の中にぽつんとある絶好の敷地にその別荘はあった。

しかも、近くの温泉の源泉が出るらしく
裏庭に天然温泉の露天風呂までついていた。

久しぶりの温泉。

と言うより、湯船が久しぶり。
沖縄地方には銭湯と言う文化もなく
基本的に家でもシャワーなのだから仕方ないが。

宮崎のサーフポイントはいくつも数えきれないほどある。
四国だと基本的に有名なサーフスポットは
2ヶ所だけだと比べれば一目瞭然。

サーファーにとっては天国の様な場所だ。

みんな最低限の働きをして、お金のいらない海で遊ぶ生活。
帰ってからも風の向きや、海のうねりなどを計算して
次はどこにいい波が立つか。それを日々求めて生活している。

夜は司さんのお知り合いと酒を飲み
翌日も朝からサーフィンに行く事となった。


10月29日(172日目)

今日も朝からサーフィンへ向かう。
(サーファーみたいなこと言ってるけど人生で4回目)

この日もなかなか立つ事は出来なかった。

悔しい。

悔しがりな性格なので
乗れるまで宮崎を出ないでおこうかと
思わされてしまうほど、とても悔しい。

また、機会があれば波乗りに挑戦しようと思う。

午前だけサーフィンを楽しんで
午後からは司さんとも別れ、先に進む事にした。

その日は海沿いを青島辺りまで進んで
鹿児島で上げると言って買わされた釣り竿で釣りをしてみた。
あの500円の元を取ってやろうじゃないか!

狙うはアジかサバ!!

150円で少量のオキアミを購入。

カゴには餌を入れず
針と同じ大きさほどのエビを針だけに付け
釣り開始。

夜の海風が日に日に冷たくなって来ている。

1時間半ほどしても
かかるのは10cmほどのフグだけ。
他の魚はなかなか上がって来ない。

アジかサバがターゲットだったので
それまでに釣ったフグ達は逃がしていた。

真っ暗になり、寒さも増してお腹もすいて来た。
このままじゃボウズかな〜。

そう考えていると
自分が小さな頃、親父にサビキ釣りに
連れて行ってもらった時の記憶が蘇って来た。

その時もこんな海風が冷たい
かじかむ様な季節だった。
アジも沢山釣れたしフグも釣れた。

帰って母親に作ってもらった
アジとフグの唐揚げは(日清の唐揚げ粉)
最高にうまかったなぁ〜。

そんな事を思い出していると
あ!じゃあフグでいいじゃん!っとなって
今度の狙いはフグ。

毒はないか心配だが
もうこうなりゃ賭けだ。

150円損したくないが為に
毒で死ぬかもしれない命をかけた。

大丈夫だ。
あのカイジだって血をかけて
大勝負に挑んだんだ。

などと訳のわからない言い訳を考えフグを釣る。

また釣りをしていると、小さな頃の記憶がふと蘇った。

魚を食べるのが好き過ぎて
『ネコちゃん』と云うあだ名をつけられたちょっと禿げたおじさん
「小さいフグは毒は持ってないぞ。」と
一緒に釣りに行った時に教えて貰った記憶を
信じようじゃないか。

もし、フグにやられたら『ネコちゃんのせいだ。』と
ダイ二ングメッセージでも地面に書いて死んでやろう。

ネコちゃんはカワハギの事を「ハゲ」と呼んでいた。
俺が、「ねこちゃん、ハゲ釣れたよ!ハゲ!」と言うと
「ワシに向かってハゲハゲ言うな!」と叱られたっけな。

そんな事を考えながら釣りをしていると
合計7匹ほどのフグを釣り上げていた。

一晩で食べきるのにちょうどいい頃に切り上げ
寝床の公園に移動した。

フグは頭を切り落として
内蔵を取り除いて、皮を剥いだら
下準備はOK。

あとは唐揚げ粉(日清の唐揚げ粉)を
まぶして油で揚げるだけ。

ちなみに唐揚げ粉は日清の唐揚げ粉が一番好きだ。
あの赤く囲われたパッケージのあれあれ。

フグの唐揚げも出来上がり

いざ、実食!!

う、、

うーー。

うまい!!

小さなフグでも身がぎっしり。
ほくほくで揚げたてで、
日清の唐揚げ粉だという事もあり
もう絶品だこりゃ!!

7匹を丸々モリモリ
みんな食べるよ
してから

この日は満足して就寝する事にした。

就寝のためテントの中に入ると

クゥーッサ!!青臭っ。

手に青臭さが染み付いている…

もう釣りはしないかもしれないな。

そう思いながら
フローラルな青臭さに包まれて
寝る事にした。


10月30日(173日目)

青臭く、サバ寿司になった様な気分で目覚めた。

昆布、じゃなくて。
寝袋から這い出て外へ。

いい天気だ。
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この日は毎月1日に配信されるメールマガジン
『11月号』を書き上げる為に丸一日を使って物書き。

朝10時から書きはじめ
暗くなるまでパソコンに向かっていた。

その日はその公園から一歩も出る事はなかった。

お試し期間、初月無料となってますので
試しに読んでみてください〜!
ただいま購読者8名!

目標1000人!!

目標まであと一歩なんです!
ってちゃうか。

興味ある方、よろしくお願いします〜!

Mail Magagine
(日本一周の一ヶ月間でリアルに起こったストーリー。毎月1日配信)