7月8〜9日 (59〜60日目)

7月8日 59日目

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川の音に包まれながら寝ていたが
周りの人の気配で目が覚めた。

ベンチを動かしてテントを張っていたので
ずっと荷物を広げっぱなしだと
利用客や道の駅の方にも迷惑なので
起きてすぐテントをたたむ。

ある程度片付けてから
弁当を作って出発。
20140709-232142-84102234.jpg20140709-232141-84101713.jpg20140709-232146-84106687.jpg

また峠に挑んだ。
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ここからの道のりが非常にかった
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昨日からの緩やかな登りとは一変。
登りは角度を増して急になった。
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道は細くなり 車線の無い道も増える。
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木材を運んでいるトレーラーが来たら
自転車の自分でさえ
ギリギリ通れるかといった道。

気を抜いてふらつきも出来ない。

更に

ガタが来ている自転車も
壊れてしまっては
こんな山の中ではどうしようもなくなってしまう。

絶対に自転車には負担をかけられない。

『己に100%の負担 をかけた。

信じられない様なきつい坂道
信じられないようなフラつきの無さで
まっすぐ山を上がった。

端から見ると
まさにSM嬢にヒールで踏まれるのが快感ですねん。
みたいな ドM男の様な自転車の漕ぎ方だった。

山奥だけども家は転々とあり 人が住んでいる。

村の人が気を利かせて
道のあちらこちらに
水が補給出来る場所が用意されてあった。
20140709-232147-84107655.jpg20140709-232144-84104209.jpg20140709-232147-84107177.jpg

冷たくて美味しい軟水だ。

二日前の山の水は硬水だった。

その土地によって
水の味も性質も違う事を感じた。
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十数kmほどの登りのみを上がって
ようやく山の向こう側へ出た。

それから寺へはすぐだった。

少し手前に公園があり
そこに宿泊する事にして
鞄4つとリアカーの荷物を置いて 寺に向かった。

その少しの道中でも自転車のタイヤが
またもや空気が抜けてパンクしてしまった。

チューブを修理するとゆうより
どうも、タイヤを替えた方が良さそうだ。

前後と入れ替えて
負担の少ない方に変えてみたが ダメだったみたいだ。

結果オーライ。
荷物は公園に置いてきている。

起こる事すべてベストだ。

結局、押して寺に向かって
寺への階段の手前で自転車を置き
お寺へ上がった。

第四十四番 大宝寺 20140709-232148-84108146.jpg

大宝寺の中はうっかり
写真を撮り忘れていた。

歩いて荷物の置いてる公園に戻って
グラウンドではサッカーの練習をしている
子供達の様子を横目に
自転車の修理などを済ませた。

暗くなってから公園から誰もいなくなり
ご飯も食べずに
ブログを書いていると

先ほど目の前のグラウンドで
少年サッカーのコーチをしていた人が
車で戻ってきた。

一度通りかけた時に少し話しをして
ステッカーを渡すと喜んで頂けたみたいで

コンビニの暖めてあるほかほかの
大きなベーコンが乗ったペペロンチーノを
「よかったら、これ。」と持ってきてくれた。

ご飯も食べてなくて
作るのも億劫になっていた矢先の
出来事だったので、本当に感謝でした。

コーチ!!ありがとうございました!

そして迫り来る最強の台風に備えて
予定を立ててルートを確認。

早朝から荷物をすべてここに置いて
峠を2つ越え、12km先のお寺に向かって
それから松山までの山を越えて街に下る。

街に出てから泊めて頂けるお寺があるので
必ずそこまで行かなければ。

皆さんに伝えなければと思い
ブログを書き上げた頃には 12時を越えていて

大急ぎで明日の準備をして 就寝した。

7月9日 (60日目)

今日で丸二ヶ月。
長い様で短く、短い様で長かった。

まだまだストーリーは続いてゆく

早朝6時の目覚ましが鳴る 2分前に目が覚めた。

虫の知らせか

タダの偶然か。

朝食は簡単に食パン一枚。
バターを塗って砂糖をかけて そのまま食べる。

一応盗られないために
テントの中に荷物を入れて
テントの骨を抜いて袋状にして納めて
その上にブルールシートを被せた。

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そして2つの山を越え 朝から漕いで 20140709-234139-85299198.jpg漕いで 20140709-234138-85298718.jpg漕いで。

12kmの峠を
40分全力で走った。

次にお寺までは20分ほど
山道を歩いて上がる。

第四十五番札所 岩屋寺 20140709-234139-85299682.jpg20140710-004048-2448964.jpg20140710-004048-2448424.jpgお寺は崖の切り立ったそばにあった。 20140709-234141-85301672.jpg20140709-234142-85302175.jpg20140709-234143-85303171.jpgすごい立地に建ててあり 見るに珍しいお寺。 20140709-234142-85302673.jpg20140709-234143-85303684.jpg

佛前勤行次第を詠みあげて寺から降りた。

同じ12kmの峠道を戻って
公園に戻り荷物を自転車に乗せて
再び出発。

松山の方へ目指す。

途中休憩した道の駅で 「これから山だよ」と聞いた。

20140709-234144-85304189.jpgその言葉にビビリつつも 峠に挑戦。

案外勾配は急でなく
その坂を5kmほど上がると頂上に来た。

20140709-234144-85304670.jpg

3日間かけてじわじわと
この高さまで来れた。

小さな事の積み重ねが
目に見える様だった。

こんな重たい自転車で 20140710-005741-3461643.jpg

こんな高さまで来れるとは 思ってもいなかった。 20140710-005742-3462374.jpg20140710-005742-3462867.jpg20140710-005743-3463310.jpg

そこから25分間、ずっと下りっぱなし。

3日分登ってきた道を一気に下る。

最高ーーーーーーー!!。

思わず誰もいないので 大声で叫びまくった。

これだけの長い下り坂は
3年前に 富士山を下った時の事を思い出す。

あの頃は
カナダ人ポールと1週間共に生活して
3日間かけて 日本の一番てっぺんに登った時だった。

当時はクロックスだけで山登って足を負傷しまくって
頂上で凍死しかけたっけなぁー。

そんな事を思い出しながら
片手を水平に伸ばし
風が指を通る感覚を楽しみながら
山を下った。

三年前の富士山登頂日記はコチラ

ブレーキをかけるのも
疲れてしまうほど
レバーはずっと握ったまま。

坂を降りた所のコンビニへ寄って
最後の難所を越えた褒美として
コカ・コーラをがぶ飲みした。

再びお寺を目指す。

平坦な道の
なんとしあわせな事か。

麓に降りて5kmほど進むと
お寺はあった。

第四十六番札所 浄瑠璃寺 20140710-004105-2465036.jpg20140710-004103-2463859.jpg(画像歪んでてすいません。)

そこから2kmで今日の目的地に着いた。

第四十七番札所 八坂寺 20140710-003353-2033146.jpg20140710-003353-2033665.jpg20140710-003354-2034208.jpg

今日はココの通夜堂でお世話になります。

明日、状況が良ければ3つお寺を周ると
同じ様な泊まれる通夜堂が用意されているので
そこまで行くか、行かないかは
明日起きて台風情報を調べてから 決めようと思う。

出来れば行きたい。
なぜなら道後温泉のすぐそばだから!!

久しぶりに更新が追いつきました。

今日はここに置いてあるノートに 足跡を残して寝るとします。 20140710-003354-2034682.jpg

7月5〜7日 (56〜58日目)

7月5日 (56日目)

宇和島の国道沿いの道の駅

20140708-194617-71177075.jpgこんな場所にテントを張っていても
四国で注意された事は一度も無い。

お遍路さんが数多く泊まってて
日常茶飯事のことなのだろうか。

ダメな所は野宿禁止と
書いてある事が多い。

ここから
どんどん内陸の方へと
行かなければならない。
20140707-004138-2498241.jpg

次は41番だけど44、45番のお寺が
自分にとっての最後の難所になりそうだ。

いよいよ
最後の55番札所が近づいてきた。

自分にとっての八十八ヶ所目が
五十五。

GOGO!とこれからの
旅路にはもってこいの語呂合わせだ。

道の駅から少し移動して
バナナ4本を購入して公園で食べながら
少しブログ更新。

昼前に出発した。

20140708-194617-71177624.jpg

内陸に道が向いているので
山だと思い込んでいたけど
さほど登りはキツくなく拍子抜け。

10kmの緩やかな登りの道を越え
お寺付近に来ると
開放的な風景の、田んぼ道を抜けた。
20140708-194618-71178100.jpg太陽と雲の陰が動く様を
見取る事が出来た。

だんだんと近づく晴れ間。

太陽のゲートをくぐり突き進み
20140708-194618-71178808.jpg

お寺へ到着した。

第四十一番札所 龍光寺
20140708-194619-71179247.jpg20140708-194619-71179699.jpg20140708-194620-71180173.jpg

そこから次へは3.5kmと近い。

途中、小川が流れる道端で
食パン数枚にベビーチーズと
レトルトカレーを
20140708-194620-71180736.jpg

そのままかけたり、つけたり
挟んだりして食べて
少し休憩。
20140708-201606-72966490.jpgそこからお寺はすぐだった。

第四十二番札所 仏木寺
20140708-201607-72967038.jpg20140708-201607-72967512.jpg

20140708-201607-72967958.jpg
ここからの道がキツかった。

一度遍路道はこちらと書いた方向へ曲がると
どうやら歩き遍路の道で
進めなくなったので引き返した。
20140708-201608-72968549.jpg

道を戻って

どう見てもこの先は峠
みたいな壁の様な山に向かって
自転車を漕ぎ出した。

急斜面の場所で
いちいち止まって撮影はしていられない。

車載カメラを触れるくらいの坂で
写真を撮った。

20140708-201609-72969287.jpgこの突き当たりで久々のダウン。

20140708-201609-72969632.jpg寝転んで空を見上げて木の合間から
流れ見えてくる雲と
自分の荒い息だけが響き
森の中では蝉が遠くで鳴いていた。

身体を奮い起こして
進んでいると
少し下の景色が見えた。
20140708-201610-72970652.jpg『ぜってーこんな重たい自転車で
来るとこじゃないだろ?!』

限界ぐらいに息が荒れているのに
思わず笑ってツッコんでしまって
バランスを崩してふらついた。

体制を立て直して
もう少しの間上がるとトンネルが見えた。

トンネルを抜けると下って
お寺がある西予市へ来た。

5時を過ぎたので
食事の買い物をして
近くに山の麓にある
静かで大きな公園を見つけた。

そこで食事をしていると
上のグラウンドか駐車場の付近から
気持ちのいい音楽が大音量で流れてきた。

離れているけども
野外フェスでもやっているのか?!
って思ってしまうほど大きな音。

そんな爆音を鳴らしている主を確認しに
音のなる方へ歩いて行った。

辺りは暗くなってしまって
視覚がまだ暗闇に馴れていない。

おおきな400mトラックがある
陸上競技グラウンドに来ても分からない。

奥にある駐車場だろうか…

音はだんだんと近寄って来る。

曲名は分からないけど
洋楽の女性ボーカルの歌で
すんごく気持ちのいい音楽だった。

その音に乗りながら歩いて駐車場まで行くと
おじさんが車のドアを全開にして
携帯をいじっていた。

そのおじさんだと思って
「この音はどこから流してるんですか?」
声をかけて見た。

おじさんは
「さぁ、私もどこから聞こえているのか不思議で…」

おじさんではないみたいだった。

駐車場から細いコンクリートの山道が
伸びていてまだ先みたいだ。

さっきから聞こえていた音は
こんな奥から流れてた音だったの?!

現場はどれだけ爆音なんだよ。

足早に足下も見えない真っ暗な道を
200mほど入った。

何やらトラックの車庫と
事務所らしき建物が見えてきて
どうやらこの敷地の中だ。

勝手に入るのもいけないと思い
一曲終わるまで門の前で待った。

やがて音楽が終わり、
次の歌が流れる前に「すいませーん!!」と
大声で誰かを呼んでみた。

中から出てきたのはおじさん一人。

話しを聞くとどうやら音響屋の人で
サウンドチェックをしている最中だったらしい。

爆音過ぎて近所の方から
たまに通報が入ってしまうので
この日は本当に久々に音を出したのだそうだ。

大きな胸の高さまである
MARTIN AUDIOのHIとLOWのスピーカー4組。

一曲目の前で流してもらった。

地面がジリジリ響いて揺れるほどの爆音。

こんな山の中で音に包まれる事が
出来るとは思いもよらない出来事だった。
20140708-215546-78946137.jpg

携帯一つだけ持って
荷物を置いたままだったので
「下の公園までガンガン轟かせて下さい!!」

そう言って寝床に戻った。

20140708-215924-79164184.jpg

(※写真では満月の様に見えるけど半月でした。)

屋根の無いベンチでパソコンを広げて
ブログを更新していると
12時頃雨がパラついてきた。

屋根の下に移動して
テントを張って
夜中の2時頃眠りについた。

7月6日(57日目)

20140708-220513-79513617.jpg

固定された椅子やテーブルの間に
無理矢理立てたテント。

少し雨がパラついて

テントの橋が濡れていた。

今日は雨のスタート。

1kmほどの近くのお寺に
まず向かった。

第四十三番札所 明石寺(めいせきじ)
20140708-220514-79514133.jpg20140708-220514-79514611.jpg

ここから次のお寺へは
90kmほどの長距離。

しかも峠がいくつも待ち受けている。

次第に雨は強くなり
黙々と進んだ為に
この日の道中の写真は撮れていない。

長い数kmの登りを登ると
長い下り坂に差し掛かった。

途中に屋根のあるベンチを見つけて
ご飯休憩を取った。

すると、、、

リアカーのタイヤの空気が
抜けて来ている事に気がついた。

しかもバルブ式チューブの方だ。

このタイプの空気入れを持ち合わせていない。

非常にまずいがまだ走れそうだったので
大急ぎで坂を下り
雨振る中、大洲市へきた。

初めに見えた自転車屋で空気入れを借りて
空気を入れる。

次に見えたホームセンターで
空気入れを見てみたが
高い。

どうするか迷ったあげく
とりあえず雨が続いて疲れてきたので
寝床を探す事にした。

たまたま
お寺に泊まれる所があると
聞いていたお寺が見えてきた。

ここだったのか!

でも、お寺は閉まっていて
電話しても誰もでない。

困った。

違う場所を探す為にまた走り出す。
300mほど進むと電話が
ポケットで鳴っている事に気がついた。

普段なら気付かないが
奇跡的に気付いて
お寺からの折り返しの電話をとる事が出来た。

通夜堂と言われる建物。
20140708-224342-81822694.jpg
6畳一間のスペースに
黄ばんだ布団が何枚も重ねてあった。

雨の日にこうした場所を確保出来るのは
一番ありがたい。

それと共に
四国を出た時の事を考えると
ゾッとする。

近くのスーパーに買い物に行った帰りに
地元のお母さんが
暖かいほっともっとのカツ丼と
お風呂代のお金を道端で頂いた。

帰って買ってきた安い弁当は
明日の朝にして
温かいカツ丼をほうばった。

うまい。

美味しく頂いてから
近くの銭湯へ向かった。

650円先ほど渡されたけども
360円で余分に頂いたみたいだ。

感謝しながら
クゥーッとため息を漏らして
温泉に浸かった。

雨の中急いで帰ってから
手洗いで洗濯など身の回りの整理をして
就寝した。

7月7日(59日目)

20140708-224343-81823612.jpg般若心経が書いてある毛布で寝ると
久しぶりに10時を越えるまで
一回も起きる事無くぐっすり眠れた。

疲れも溜まっているが今日も難題は沢山。

昨日のリアカーのパンク問題を
ほったらかしで
まずはこれをどうにかしなければ進めない。

リアカーの16インチのタイヤは
バルブ式が簡単に手に入るので
やっぱり空気入れは買った方が良さそうだ。

まず昨日のホームセンターに向かって
空気入れを買ってきて
パンクを修理。
20140708-230640-83200995.jpg大分とタイヤが痛んできて
物が刺さりやすくなっている。

タイヤを外す工具を一本折ってしまったが
残りの一本で何とか治す事が出来た。
20140708-230640-83200511.jpg

昼過ぎに出る事が出来た。

町を出て川沿いの
緩やかな登りのみを進んで行く。

20140708-230642-83202349.jpg

20140708-230646-83206026.jpg途中、休憩を挟みつつ進んだ。20140708-230641-83201829.jpg20140708-230642-83202854.jpg

20kmほど進んでいると
キーン。と何かがはじけた音がした。

何かと思い見てみると
スポークが折れている…

わっちゃっちゃー。

まじかよー。

ここは見渡せど山の中。

非常にまずい。

少し乗って様子を見てみると
だんだんタイヤが歪んできて
これ以上乗るとあちこち壊れる可能性大。

仕方なく降りて押していると
プシューーーーッとそのタイヤの空気が抜けた。

マジ最悪。

リアカーを見てみても
朝に治したはずのタイヤが
空気が抜けてきている。

トラブルに続くトラブル。それに続くトラブル

The虎舞竜のロードは13章。って

いやいや、もう10回は勘弁してくれ。

途方に暮れそうになったが
1km先に道の駅の標識を見つけた。

不幸中の幸いだった。

道の駅300m手前で
完全に自転車のスポークが
ヘナヘナになって危ない状態になった。

目の前だけど無理せず
荷物をすべて外して
自転車とリアカーも切り離して
道の駅に往復して運ぶ。

こんな場所で更に壊れたら
どうしようもなくなってしまう。

綺麗な川沿いの
豪快な川の音がなるいい道の駅だった。
20140708-230644-83204956.jpg20140708-230643-83203359.jpg

そこで出来る限りの修復作業を開始。

なんとか再び走れるまでに治す事が出来た。

完成したのは夜8時頃。

3時間かけてあちこち治した。

これから、お寺ヶ所を
都会の松山まで行く事出来るのか?!

そしてづく最強威力だと言う台風8号
どう回避するのか?!

突破しなければならない
難関山積みだ。

面白い、やってやろうじゃないか!!!

ギリギリの旅が続く…

7月4日 (55日目)

7月4日(54日目)

道の駅の駐車場の
鋭い小石が散らばる地面で目が覚めた。
20140707-004144-2504660.jpg

蒸し暑いテントを出ると
久しぶりの太陽が顔を覗かせている。

連日の雨で身体や衣服は濡れたまま。

過酷。

ただ一言、頭によぎった。

重たい体を無理矢理動かせて
朝ご飯も食べずに
近くのお寺に向かった。

第四十番札所 観自在寺
20140708-001335-815313.jpg20140708-001335-815759.jpg20140708-001336-816211.jpg

次のお寺の方向へ進んで
少しぼーっとしながら
自転車を漕いでいると

前から地域の清掃活動をしている
大量の小学生が見えて来た。

クラスに分かれて
あちらこちらで清掃している。

横を通り過ぎる時に
沢山の声が聞こえてくる。

「頑張って下さい!」

「すっげぇー!」

「うぉー!!あれソーラー??」

そんな声を聞いて
イエーイ、と言い返して
ピースサインを出して走り去った。

進んでいるとまた1クラスがいた。
また同じ様などよめきと
応援の言葉がちらほら聞こえて

通り過ぎて少し離れると

40人ほどの全員で
「いっせーのーで、
ー!!

と聞こえて来た。

朝からの気分の重たさを
子供達のおかげで
吹き飛ばす事が出来た。

顔は自然と微笑んでいた

初めに見えたスーパーに入り
安い唐揚げパックを買った。

ちょうど横に公園があったので
そこで食事をする事にした。

昨日の道を尋ねたおじさんに
もらったおにぎりと一緒に食べる。

日照りは燦々と降り注ぎ
濡れた衣服はいつの間にか
乾ききっていた。

次のお寺までは50kmほど。

町を外れて
山に囲まれた道を進んで行く
20140708-001336-816664.jpg20140708-001337-817116.jpg進んでいると
直線の上り坂が見えた。20140708-001337-817659.jpg

おぉー、立派な上り坂。
少し立ち止まって
一気に登る心構えを。

すると
後ろからお婆さんが歩いて来たので
こんにちわ!と挨拶をした。

お婆さんは自転車に乗せている
荷物の量に驚いていた。

「あら、凄いわねぇ。大変でしょう?
良かったらこの先に私の家があるから
冷たい飲み物でもいかがですか?」

そう言って
家に案内してくれた。
20140708-001338-818172.jpg20140708-001338-818663.jpg20140708-001339-819117.jpg綺麗なお家の玄関で
写真を撮りながら待っていた。

すると、冷たいスポーツドリンクに
手作りだと言うパン2つを
わざわざ暖めて持って来てくれた。

せっかくなので
暖かいうちに食べようと思い
自転車に戻って頂いた。
20140708-001339-819554.jpg手作りのパンはとても美味しかった。

こんな上り坂で食べれるなんて
思いもしなかったなぁ。

そんな事を想っていると
またお婆さんが果物を2つ持って
こちらに向かってきた。
20140708-001339-819990.jpgこれの果物は河内晩柑(かわちばんかん)
と言う品種の果物。

あっさりして甘みがあって
グレープフルーツに似ているが苦みは少なく
食べやすくて、おいしい果物だ。

沢山、ありがとうございます!

再び坂道を登った。

1kmも行かない内にトンネルがあって
歩行者専用トンネルが用意されていた。
20140708-001340-820500.jpg

高知の厳しい登りの道のりとは違い
愛媛に入ると国道の道のりが整備されていて
少し楽になって来た様に感じた。

やがて海が見えて
真っ青な色をした海に出る。
20140708-001341-821003.jpg20140708-001341-821458.jpg
ここで以前からやりたかった

バランスストーンアート
久々にやってみた。

バランスストーンアートとは
絶妙な点と点だけの様な設置面で
石を積み上げて行く
バランスのアート。

点であればあるほど美しい。

久しぶりにやって
少し腕が鈍っている様だが
こんな感じの物です。
20140708-001342-822334.jpg20140708-001341-821898.jpg少し石積みを楽しんで
また、北を目指しては

間をとって休憩した。
20140708-001343-823299.jpgここの方に許可を得て
世界各国一周ステッカーを
貼らせてもらってマーキング。
20140708-001343-823760.jpg

四国お遍路の遍路道には
数多くこれを張っている所がある。

いつしかステッカーを上げたお遍路さんに
「見た事あるわコレ。」
と言ってもらえるほどだ。

自力で周る人は一度は
目にするんではないだろうか。

DSC_0522

そこで先ほどもらった
河内晩柑も食べていると

裏の畑で作業しているおじいさんに
声をかけられた。

「ちょっと珍しいもの上げるから
こっちへ来なさい。」

向かうと、手作りだと言う
小さなわらじのストラップを頂いた。
20140708-001344-824212.jpg

四国ではこんな日々が毎日。

だから何十回何百回も
八十八時ヶ所を周る人がいるんだろう。

白衣の服、すげ笠、杖を
身につけていると
四国の方達は
「お遍路さん」だと「他県からの旅人」だと
理解して優しく接してくれる。

自分にしてもそうかも知れない
『日本一周中』の看板を見て
ほとんどの人達は旅人だと理解してくれる。

全国どこに行っても
こうした優しい方に出会えるきっかけが
この看板だと言う事がほとんどだ。

あるのと無いのとでは
人と出会う数は明らかに違うだろう。

やがて
山道も越えて店が増えてきて
景色が街らしくなってきた。

下校中の小学生の女の子
3人にいきなり

『キモーイ』

と三人がかりで連発され

思わず笑ってしまい

誰がキモイじゃ!!と
即座に突っ込んで言い返した。

それからは俺が見えなくなるまで
わざわざキモーイとこちらに向けて
叫んでくれるのであった。

10人いたら10人違う意見が
あって当たり前だ。

それを知るのがまた楽しみの一つ。

僕の中で日々走っている時は
こんな感覚がある。

静寂な池に石を投げると
波紋が広がる。

その波紋のように
自分が動けば
周りの人が反応する。

投げ方が違えば
波紋の形は変わる。

自分の動きで
出会う波紋は違うのだ。

そんな事を日々感じる。

やがて
宇和島の市街地に来た。

今夜も雨が降るかもしれないので
この街で寝床を早めに探す事にした。

これまで連日の雨だったし
風呂でも入って気分転換する事にしよう。

たまたま辿り着いた道の駅に
観光案内所があったので
近くの銭湯を聞いてそこへ向かった。

20140708-001345-825212.jpg

つるの湯、大人360円。

安い。

入り口で着替えを出したりして
風呂に入る準備をしていると

お風呂に入りにきた方に
炭酸のジュース2本を頂いた。

中へ入って風呂代を渡そうとしたら
番台のおじさんが

「お遍路さんはお接待してますので
お金はいりません。」

えーっ!!
割引とかじゃなくタダ?!
そんな事、日本中探しても
四国だけだろう。

四国のお遍路文化は
どこまでも優しさで満ちあふれている。

優しさを受けた人が
また誰かに優しさを与え
それが連鎖して
ぐるぐる四国を廻っている。

そんな風に想えた。

久しぶりの湯船で一時の休息。
さっぱりして風呂から上がってからは
少しだけ栄えている街をフラフラ探検した。

タバコ屋でタバコを買って
そこのおじさんと話していると

店の中で少しゆっくりして行きなと
言って頂けたので
店内にあるソファーで
おじさんと話しながらゆったりと腰掛けた。
20140708-001345-825742.jpgおじさんは神戸に何度も車で
観光しに行っているみたいで

神戸の阪神高速のややこしさは
どうにかならないんですか?
と聞かれて

いやー、僕にはどうにも出来ませんねぇー

なんてどうでも良い会話をしていた。

今夜も雨が降る可能性が多かったので
屋根の大きい道の駅に戻って
この日はそこで就寝した。

7月2〜3日(53〜54日目)

7月2日(53日目)

小さな港町の小さな駐車場
朝を迎える。
20140706-005502-3302256.jpg

最後の食料のジャガイモを
麻婆の素で味付けして
ジャガ麻婆と米をかき込んだ。

今日は四国最南端の室戸岬にある
お寺を目指す。

スタート早々坂を登り初め
港町の集落を抜けて
海岸沿いを上がった。
20140706-005502-3302860.jpg

やがて畑の所に立ち話をしている
お婆さん3人が見えた。

すれ違う時には
ほとんどの人に挨拶をしている。

挨拶をすると

そのお母さんのうちの一人が
「やっと来たね。
アンタ、今日浜辺で寝とったろ?
何か持たせてあげようと思って
ここで待ってたのよ。」

そう言って
栄養ドリンクを2本と
小玉のキャベツを2つも
持たせてくれた。
20140706-011732-4652867.jpg

そこの立ち止まった畑のお母さんも
「タマネギもって行くか?」
と言って

大きな採れたてのタマネギを
5つも持たせてくれた。

じゃあ私も、と
もう一人のお母さんは

「この先の通り道に家があるから
寄って行きなさい。」

と言って

家に帰って行った。

そこに向かうと、
キュウリ3本に茄子2本
トマト二つに小さな大量のすもも。

切って冷やしたスイカなどなど
大量にもってきてくれた。

入るかなぁー…?(笑)

とにかく冷たい切ってある
スイカ5分の1玉を
その場でほうばった。

甘くてとてもうまいっ!!

朝から最高のおもてなしを受けた。

皮のギリギリの所は包丁で潰して
ジュースにして最後の最後まで味わった。
20140706-005503-3303795.jpg

何とか食料は尽きていたので
すべて納める事が出来た。
20140706-005504-3304239.jpgこれは当分食いつなげそうだ。

日々感謝。

そして雨の降り出す中
岬の先を目指した。

20140706-005504-3304750.jpg左の方に伸びる半島を進む。

半島の奥に行くに従って
徐々に標高が高くなっている様で
行きはほとんど登り。

たまに平坦な所もあったけども
20140706-005505-3305255.jpg特に登りが非常に長かった。

ここは必殺プリケツ立ち漕ぎ
使う他ならない。

必殺技を半日続けて使って
ようやく四国最南端、足摺岬へ到着した。

まずはお寺に参拝。
20140706-005506-3306239.jpg20140706-005506-3306676.jpg20140706-005507-3307558.jpg20140706-005508-3308009.jpg20140706-005508-3308462.jpgそれから
四国最南端の岬へ向かった。

20140706-005508-3308911.jpg20140706-005510-3310298.jpg

四国最南端の岬は険しい切り立った崖。

20140706-005509-3309847.jpg

振り返ればなでらかに生える緑の山々。

せっかくの四国最南端だし記念写真も。

20140706-005509-3309405.jpg

四国最南端では蝉がもう大量に鳴いていた。
20140706-005510-3310748.jpg

ここから次のお寺は80kmほどの距離。

岬をぐるっと来ていない道で
行きたい所だったけども

この先はすごく険しく道が悪いのを
地元の方に教えて貰っていたので
来た道を引き返した。

足摺岬を出てから間もなく雨が降り出した
休憩を挟みつつ徐々に進んで行った。

やがて、半島の向こう側まで大回りして
海岸線沿いに出て走る。

日が暮れるまで進み続けて
暗くなってから次に見つけた
屋根のある場所で寝る事にした。

これまでに来たここ辺りの海岸線は
等間隔に屋根のあるベンチや
個室になったバス停などをよく見かけたので
どうにかなるだろうと思った。

そうしてトイレが横にあって
屋根の下も浸水していない
条件がばっちりな場所を見つけて
そこに決めた。

そこは夜180度見渡しても
一切明かりが見えない。

街頭も無い場所だった。

海の荒い波の音だけが
襲って来るかの様な
音だけが鳴り響いている。

少し不気味で怖いし
孤独感が半端ない場所で

服も濡れていて
身体が冷えきっている。

さむい。

つかれた。

ゆっくりしたい。。。

初のホームシックだ。

どうも雨の日での野外生活は
精神的に追いつめられてしまう。

やりたい事をやっているはずなのに
嫌になるときがある。

それは、自分の思い通りに
ならないからだろう。

でも、そんな辛い時期も乗り越えて
振り返ってみると
良い思い出になる。

旅は壁を乗り越えるのが醍醐味だ。

それがわかっているんだけども
気持ちの収集がつかず
気分はく、疲れきっていた。

もう少しで梅雨が抜ける。
それまでの辛抱だ。

そう思い、その日は寝る事にした。

7月3日(54日目)
20140707-004137-2497104.jpg

起きても雨は降り続いていた。

20140707-004137-2497680.jpg
疲れが溜まって来ているので
少しゆっくりしてから出ようと
朝ご飯を食べてからコーヒーを飲んだ。
20140707-004139-2499264.jpg

どうせ、早く行動しても
ここ最近の道のりは険しい坂が多く
夕方に体力は尽きてしまう。

ここ3日間、アンドレーの家を出てから
根詰めて進んで山道にも関わらず
200km以上も移動している。

そりゃ疲れも溜まるはずだ。

昼頃までゆっくりして出発
20140707-004140-2500107.jpg海岸を少し走り

また恐怖のアップダウンが多い
内陸の方へ道が続いてゆく。
20140707-004140-2500636.jpg20140707-004143-2503648.jpg

この日はあまり写真を撮れずに

寡黙(かもく)に走った。

今日は40km先の
お寺には行っておきたい。

雨の日は不思議な事に
誰も話しかけて来ない。

行動が消極的になってしまうのだろうか。

4時半頃に何とか
宿毛市の寺に着く事が出来た。

第三十九番札所 延光寺
20140707-004141-2501629.jpg20140707-004142-2502125.jpg20140707-004142-2502640.jpg

そこから10km道を戻って
次のお寺を目指す。

次の目標地は30kmほど。

少しでも近づいておこうと
進んで行った。

宿毛市街を抜けて
山に入るトンネルが見えた。

トンネルの右手前の歩道を走っていると
リアカーの幅ギリギリに
細くなっている所があった。

行けるだろうと思って行くと脱輪。
車道側へ転倒してしまった。

幸い車が来ていなかったので
左足を少し痛めただけで済んだ。

これからあぁいう道があったら
押して行こう。
ヒヤッとさせられた出来事だった。

20140707-004143-2503159.jpg

20140707-004144-2504136.jpg

暗くなってからお寺のある宇和郡へ到着。

夜になると雨は上がって
町を少しふらついた。

酒屋の外で作業しているおじさんに
野宿出来るとこはありますか?と
訪ねた。

近くに河原があって
橋の下で何度かお遍路さんが
泊まっているのを見かけた
事があると云う情報をゲットした。

すると、おじさんが

「飯は食ったか?
次の朝でも食えるからもってきな。」

そう言って
店の商品のおにぎりやら惣菜の計3品を
手に持たせてくれた。

河原に向かうと川は増水していて
もう少し水位が上がると
テントを張る様な場所まで水が来そうだ。

地元の散歩している人に
その場所まで水が
来る事はあるのか確かめた。

やはり雨量が多いときはあるのだそうだ。

次の日は晴れの予報で可能性は低いけども
荷物をすぐさままとめて避難など
出来ないので危険と判断した。

仕方なく諦めて
国道沿いの道の駅の隅っこで寝る事にした。

あと16ヶ所。
八十八カ所のゴールは近づく…

7月1日(52日目)命の大切さ。

7月1日 (52日目)

7時半に道の駅が開く頃には
目を冷ませて 片付けをした。 20140705-212715-77235399.jpg 朝9時には道の駅を出発していた。

これから先はまだまだ長い。

まだ昨日まで四国の南側の
ど真ん中だったのだから。 20140705-214952-78592983.jpg今日も走る。
と言うか残りのお遍路も
これからゆっくりはしていられなさそうだ。

る気持ちとは裏腹
これからののりが
過酷であるとは知らずに…

やがて、数キロ先のお寺に到着。

第三十七番 岩本寺 20140705-232235-84155028.jpg20140705-232235-84155497.jpg20140705-232235-84155996.jpg20140705-232236-84156464.jpg

この日は海岸へ出たり、
海が見えなくなったりの道のり。 20140705-212716-77236119.jpg20140705-212719-77239029.jpg20140705-232534-84334306.jpg
山道を登っていると
もの凄い手押し車を押している 夫婦?
のお遍路さんがいた。

20140705-232532-84332874.jpg20140705-232533-84333849.jpg人の事言えないけど
どんだけ積んでいるんだ。

リアカーみたいな引く力じゃなく
前に押すタイプで

すんごいですね〜!!と声をかけた。 20140705-232533-84333379.jpg7年間かけて何十回も
八十八カ所巡りをしているみたい。

雨でも冬でも
何でも対応出来ると豪語していた。

ひょえーすごい。

少し会話して先を急いだ。

案外国道より
海岸線を通る田舎道を走る方が
登りが少ない事もあり

その点も見ながら
国道を反れたりしながら
次のお寺を目指す。 20140705-212717-77237192.jpg20140705-212717-77237713.jpg20140705-212718-77238226.jpg20140705-212716-77236661.jpg20140705-212721-77241605.jpg

気持ちよく走っていると
また国道か海岸線の分かれ道が見えた。
携帯で地図を確認。

国道は見る限り登りで
海岸の方が楽そう。

前を見ると
国道の登った先に車が停まっている。

さっきから停まってから
人が降りて来て何やらこっちの様子を
伺っている様にも見える。

これは…

かにばれた感覚がした。

国道を反れた方が楽だけども
急な坂を上がる事にした。

例えその人に
声をかけられなかったにしてもいい。

その先に何かがあるとゆう
事なのかもしれない。

車に近づくと
やはり自分の事を
待っていたようだった。

待っていたお母さんから
栄養ドリンクを頂いた。

それから少し立ち話。

どこから来たのだとか
なぜこんな事をやっているのか
いつもの様に説明した。

するとお母さんがこう言った。

「私ね、暗い話しになるかもしれないんだけど
三年前に息子を事故で亡くしてしまってね…
今、思い出しただけでも…」

そう言って声を震わせた。

お母さんの悲しみの大きさが
一瞬にして伝わって来て
返す言葉が見つからなかった。

「だから、あなたの様な男の子を見ると
つい何かして上げたくなるのよ。」

そう言って優しい母の眼差しで
見つめてくれた。

「何か他に足りないものは無い?
してあげられる事はない?」

そう言ってもらえたのだけど
飲み物を頂いただけで十分嬉しかった。

出来る事なら
自分が何か出来る事があれば
よかったのが心残りで

お母さんは車に乗って行ってしまった。

見えなくなるまで見送ってから
少し静かな気持ちになって
あれこれ遠い景色を見ながら

その場で物思いに浸った。

自分も、3年前に事故に逢った。

もし、あの時

自分が死んでしまっていたら
自分の母親に同じ思いを
させてしまっていたのだろう。

事故1日後に、母が福島へ飛んで来て
病室で瀕死の状態の俺に向かって
扉を開けて一言、言った。

『ムカツク!!』

あの一言は衝撃だった。

まっあの、 神経が図太い母なら大丈夫か。

そんな冗談を想いつつも

友達や周りの人を
悲しませる事の無い様に 日々、
前を進んで行こうと心に刻んだ。

登りを終えて
黒潮町の道の駅が下った所にあった。

少し休憩するために駐車場にはいった。

建物の外に
さっきのお母さんがいて

気付いた時には
こちらに手を振っていた。

またあっちゃいましたね!!

そう言って話していると

「さっきは坂の途中で何も出来なくて
なんだか心残りだったの。

もしかしたら、
この横の道を通るかなと思って
待ってみていたのよ。

もし、ご飯を食べていないんだったら
ごちそうするけど、どうかしら?」

そう言って下さって
ご飯までご馳走になった。

レストランで会話しながら
塩たたき丼定食を頂いた。 20140705-212720-77240975.jpg

そして、さっき何かを
してあげられたらよかった 。

そう思っていた気持ちを

出来るだけお母さんに
元気になってもらえるような
会話で返そうと心がけた。

「僕も実は3年前に大事故を起こし
て 死にかけた事があるんです。

当時は東北の福島まで進んでいました。

でも放射能の問題などで
焦って走行していて
信号の無い道路を渡ろうとしたところへ
横から猛スピードで走って来る
車に跳ねられました。

その車が見えたときは
相手のスピードが速過ぎて
本当に死を覚悟しました。

吹っ飛んだ自転車が駐車禁止の
ポール看板にあたって
看板は地面についていたほどの衝撃でした。

でも事故直後に目を開いた時に
思った事があるんです。

生きている。

生きているんだ。って。

その体験があったからこそ
生きていると云う事は
『何だって出来る』
と言う意味だと僕は思いました。

だって、あの時僕が

この世を去ってしまっていたら
もう、何もできませんからね。」

そう言った。

すると、お母さんは
「えぇそうね、
あなたと話せて本当に良かったわ。
ほら、デザートなんかいかが?」

そう言ってデザートまで注文してくれた。

あの優しい時間の
優しい味のアイスクリームの味は
忘れないだろう。
20140705-212720-77240529.jpg

やがて再び出発しようとすると
飲み物まで買ってくださった。
しかも2つも。

どこまでも優しい方でした。
鈴木さん、ありがとうございました。 20140705-230604-83164104.jpg

忘れかけていた大切な事を
また見つける事がました。

連絡先を交して
再び前へ進み出した。

また海岸沿いか
国道の分かれ道が見えてきた。
スクリーンショット 2014-07-05 23.51.11

今度は海沿いへ行って見よう。

この選択間違いだった。

2kmほど進むと 険しい山道になった。
20140705-212722-77242596.jpg

海も見えない 険しい崖沿いに
ぐねぐね登る道が続いた。

昨日の峠で身体は疲れが残っていて
全然踏ん張りが利かない。

またいつもの様に
足に力が入らなくなってきた

エネルギーを使い果たして
腹が減った時に起こる現象だ。

腹がへった…

やがて日は落ちて街頭が一つも無く
何も見えない暗闇が続いた。

ここの峠を抜けきらなければ
どうにもならなさそうだ。

2時間半ほどかけて
超辛い山道の峠を越えると

街頭がぽつぽつとある
小さな港町に出た。

持っている食料は
生のお米とジャガイモ1個
後は弁当の残りのおにぎり4つだった。

食料を調達しなければ。

でもこんな町で8時半を越えて
売店など開いているはずも
なさそうだった。

一応、近くを散歩していた
町のおじさんにどこか
空いている店は無いかと訪ねた。

すると、近くの酒屋なら
食料はあるか分からないけど
ギリギリ開いているかも知れない
とゆう情報をゲットした。

さっそく向かってみたが
食料は売っていなかった。

他のお店もすべて閉まっているらしく
困り果てていると
店のおじさんが台所にあった、
インスタントの焼きそばを持ってきて

お代を渡そうとしても断られて
タダで手に持たせてくれた。

貰うだけでは悪いので
お礼と言っては、なんだけども
ビールを一本そのお店で買った。

そして浜沿いに戻って
トイレ付きの海水浴場の駐車場で
食事を済ませて寝る事にした。

今日も感謝、感謝の一日でした。